土地活用その3『建てる』

売る貸すという土地活用は分かりました。

私は建築を考えているのですけれど、実際建てる場合のメリット・デメリットはどのようなものがあるのですか?

 

>>ざっくりと言えば以下のことではないでしょうか?

(メリット)

・不労収入が得られる。

・事業融資で投資できる。

・節税効果がある。

(デメリット)

・リスクを伴う。

金銭的リスクから市場リスクまでいくつかありますが、やはりきちんとした相談に乗ってくれる人の協力は不可欠でしょうね。

 

≫メリット、デメリットは挙げればきりがないですよね。

でも、建てるのであれば長期間のお付き合いになります。納得のいく建物を建てたいですね。

「納得のいく建物」これほど難しいものはないと思います。

建物自体の構造などが要因の一つと考えられますが、それについてはまた別で話し合うとしましょう。

さて、やはり建築を考えている土地についてしっかりした調査が必要でしょう。

デメリットである、金銭的リスクを減らすにはきちんとした事業計画をたてなければなりません。

「建てたい」という気持ちだけではできない、人生の大事業なんです。

 

≫節税効果もよく言われるけどどうなのでしょう?

 

≫よく、建てれば土地の固定資産税が下がるといって、税金面のメリットを前面に打ち出す場合がありますが、土地の現況(駐車場・空地等)や税額・建物の税額も含めてトータルで考えないと、土地の税金は優遇されているけど建物含めたら規模によっては、駐車場のままの方が良かったなんて場合もあるので、税金面のみのメリットだけを考えてはいけないと思います。その後の収益面も含めた計画をまずは立てないといけないですよね。

 

≫そうですよね!建物を何億もかけて投資して建築したのに、税金面のメリットだけじゃ意味無いと思います。まず、長期的に収益が上げられる建物が計画出来ること、その事プラス節税があり、最終的には、ゆとりのある生活が送れる事が一番じゃないですか!

 

≫なるほど。メリットとしては収益が上がり+おまけとして節税対策になるという事ですね。というよりもむしろそういう建物を建てなくてはいけないという事ですね。デメリットとしてはその分リスクが潜んでいるという事ですね。という事はそのリスクを回避する方法を考えなければいけませんね。

 

≫一番のリスクはやはり空室リスクでしょうか。入居者が入らずに収益が上がらなければ、オーナーさんは赤字経営になってしまいますよね。

そのためには空き室の少ない、もっと言うと空き室ができてもすぐに入居者の入る建物が良いということですね。そう考えていくと入居者にとって快適な建物を建てなければいけないという事が考えられますね。

先日HPを見ていたところ入居者の音に対する悩みに対してのセッションをおこなっているサイトを見つけましたのでご紹介いたします。何か参考になるかもしれませんね。

 

≫立地条件が悪い場合には特に「差別化」が必要ですよね。

新築時の入居はあったとしても3・5・10年・・・と経つにつれ「老朽化」が問題で空室は増えていきます。

最初にしっかりとした建物を建てておけば、年数経過で必ず発生してくるメンテナンスも最小限の費用で済むのではないでしょうか。

そして「騒音」に関してはやはり問題が多いですよね。

生活音としてお互い様と思っている人ばかりではなく、中にはヒステリックになって上下階でのイザコザで、お互いが快適に住めない環境をつくって退去してしまう・・・なんてこともあります。

満室で入居者全員が快適に暮らせる住まい作りをしたいですよね。

 

≫メリットはさっきもあったように不労収入、所得税・住民税の節税、相続対策などがあります。

アパート・マンション経営を考えた時、みなさんが言っているようにやっぱり気になるのは入居率ですよね。入居者がいなければ収益はないわけですから。

入居率の心配をした時、一括借上げ・家賃保証をしてもらうといった方法を選ぶ方々もいます。しかし、これは2年ごとに家賃設定の見直しがあり、入居率が下がれば家賃設定を下げる。家賃設定を下げると保証金額もさがるといったようにずっと同じ条件で保証してくれるわけではありませんので注意しなければなりません。

ですから、高入居率を維持しようと考えるのなら、入居者の気持ちになって入居者の気持ちを優先しなければなりません。まず、立地条件・市場を考えるところから始めることが大切なのではないでしょうか。

 

【龍さんのソリューションメソッド】

今回もいろいろな意見が出ましたね。

成功大家になるためにはやはりリスクをしっかり受け止めて、その問題をリスクヘッジする方法を考えなくてはいけませんね。

それではどんなリスクが潜んでいるのでしょう。

 

建てる前

①マーケットリスク

②流動性リスク

③マネージメントリスク

④金利変動リスク

 

建てた後

⑤法的リスク  ・借地借家法リスク

・税制リスク

⑥エンジニアリングリスク

・老化現象

・整備不良

 

となるでしょう。

また、この「リスク」については、何かの機会に内容を詳しくお話しますね。

 

そして次にメリットは何かを考えます。

よく「固定資産税を下げることができますからマンション建てましょうよ」という人がいますが一部分だけのメリットで建ててしまうとほかの部分で間違いをおこしてしまう結果に終わってしまう場合もありますので、やはりいろいろな角度からの目線で検討すべきです。

 

ではどんな内容を検討するかを明記してみましょう。

 

①キャッシュ・フロー(中長期事業計画)

②タックス     (さまざまな税金)

③ファイナンス   (資金調達に関するノウハウ)

④リアルエステート (賃貸管理・建物管理)

⑤リフォーム・リファイン(長期修繕計画)

⑥ユーザーニーズ  (入居者の好むもの)

 

など建物を建てるメリットとともに考えるべきです。

 

そして今回はオーシャン・ショリューション・カフェのメンバーからもよく出ていた意見に市場性(マーケティング・リスク)がありましたのでこの市場性(マーケティング・リスク)にスポットをあてましょう。

 

なぜかというと「人が住みたいと思わない場所にマンションを建てても入居者が望めないのは確かだからです」

 

ですので、世界に同じものが一つとして無い自分の土地をビジネスパートナーに調査してもらうのです。

そして「市場環境リサーチ報告書」として報告してもらいましょう。

 

この「市場環境リサーチ報告書」とはどのような内容をリサーチした報告書なのでしょうか。

大きく5つに分かれています

 

①リアルマーケットリサーチ

その地域の人口動向・世帯数動向・年齢別、男女別動向・貸家率・昨年結婚届を提出した数等々の客観的事実を基に分析します

 

②利便性リサーチ

その地域に住む利便感(交通のアクセス・学校・銀行・スーパー・コンビニ・医療施設・警察署等々)調査該当地を中心にリサーチします

 

③周辺家賃リサーチ

その地域周辺のマンション・アパートの家賃を構造別・間取り別でリサーチします。

 

④空室状況判断リサーチ

不思議なもので出来たばかりの新築物件が空いていたり、それと逆に20年以上たっている物件がいつも満室だったりと「空くには空く理由」があるのです。

その空室の状況をリサーチします

 

⑤以上の4点のリサーチ項目を基にプロのビジネスパートナーが所見をお書きします。

 

以上です。

 

オーシャンズ・ショリューション・カフェのメンバーの皆さん、だいぶホームページからのご質問の内容が本筋に向かっているようなので、来週はこの「市場環境リサーチ報告書」についてセッションしたいですね。

よろしくお願いいたします。