プリマ物件企画担当者インタビュー【永田輝彦氏】

女性専用賃貸「プリマアパートメント」の物件企画を手がける、新賃貸アライアンスチームの株式会社プリマ倶楽部代表取締役・永田輝彦氏に、プリマアパートメントや新賃貸についてお話をうかがいました。

プリマの魅了を多くの方に伝える

7R8A5388プリマ倶楽部は、本部としてプリマの魅力を多くの方に伝える機会をつくること、契約が決まった案件の設計業務等を行なっています。
また、加盟店を数多く増やしていけるよう、プリマの設計仕様を集約し、同じものをつくれるようにするといった業務も行ないます。

プリマ倶楽部では、6つのマーケティングmixによって、プリマの魅力を多くの方に伝え、集客と反響を増やしていくことを目指しています。
そのうち3つが空中戦で、情報番組などTVでの紹介、オーナーズスタイルといった雑誌媒体への掲載、そしてWEBからの集客です。
あとの3つは、お客様への直接的なアプローチで、まずは6箇所のモデルルームを活用した展示会や見学会、オーナーズフェアなどの開催。
もう一つが、各種セミナーや東京・名古屋での「寺子屋勉強会」、「オーナー座談会」の毎月開催。
そして最後が、ご紹介とリピートです。
これの2つでは、お客様が2件目3件目を建ててくださるのはもちろんですが、B to Bでのご紹介も大きくなってきました。
プリマも知名度があがって、ようやく業者様や士業の方々に、紹介して間違いのない物件として認知されるようになりました。今までにない新しい商品として、クライアント様への提案の幅が広がると評価をいただいています。

いい家に住めるという大きな入居者メリット

もともと私は輸入建材会社で勤務していて、お客様ご自身が住むための住宅に携わってきました。ですが、その輸入建材で家を建てられるのは年収1千万ぐらいの方でないと難しい。なかなか手が出ないので、価格をおとすために妥協してスペックを下げるしかありませんでした。
でも、プリマのような集合住宅、アパートの場合は、建築コストが他社と比べて低く抑えられるということもあって、高スペックが実現できています。

個人住宅では、いいものを作ろうと思っても、なかなかお金がかけられない。それがアパートなら住むことができるんです。入居者からみたら、自分が将来建てられないようなスペックのものに住める。家賃は周辺相場よりちょっと高いけれど、一度は背伸びしても住んでみたい、だめなら出ればいいという身軽さがあります。

プリマが建物に対する価値観を変えてくれる

7R8A5472日本では家は30年で建て替えという考え方で、中古の住宅の市場がなく、古いものの価値をはかるものさしがありません。
海外なら、古くても「売る」という選択肢がある。手を入れて、価値が上がったものを大事にする、建物を長くもたせる文化があります。

じつは30年ということは人生で2回建てるということで、「衣」「食」に比べて「住」にかなりお金を使っている。なのに、日本には建物に対してお金を使うという価値観がない。そこにいきなり文化を根付かせるのは難しいことです。

プリマに出会った時、「一度は住んでみたい」と思える素晴らしさがあり、成功の予感がしました。
建物に対してお金を使うという価値観がない日本において、価値の高い建物を長く大切にするということを現実的に浸透させていくのには良い市場だと思いましたね。

住んで幸せになるイメージがわくかどうか

プリマの魅力は、「女性限定」や「女性向け」ということではありません。
女性は感性が豊かですし、直感を大事にしています。セキュリティは必須ですが、それ以上に、「ここに住んだ自分が幸せになる」というイメージがわくかどうかなんです。
入居者や見学者の方には、建物の外観について言われるのは「海外の映画に出てきそう」「ディズニーランドみたい」という言葉。素敵な洋館、邸宅、海外の街並み、そんなイメージです。

理屈、理論はいくらでも言えますが、「素敵か素敵じゃないか」が一番のポイント。さらに、天井高3.6メートルの開放的な空間、2階はもちろん1階の部屋もロフトがあって実質1LDKとして使えること、収納の多さも、大きな魅力です。
また、バーベキューを一緒に楽しむなど、居住者間で適度なコミュニケーションがとれていて、顔見知りになって挨拶し合うことで、トラブルや苦情が少なく住みやすいということもあります。

1件1件を大切に

7R8A5429プリマは、携わっている色々な方の協力があっての事業です。攻める人守る人、一人でなくチームでやっている。携わる人が喜べること、やりがいがあることが大事だと思っています。

現状、年間実績30棟と、数字はまだまだのところです。でも、数を追って雑になっていくような事業展開には決してしたくない、希少性を保ったままやっていきたいと思います。
大切なのは、1件1件を大事にすることでリピートを上げていったり、共感できるオーナーさんと一緒に増やしていったりすること。年間100棟までいければと思っています。

今後の展開はエリア拡大とターゲットの多様化

最終的には、今の女性専用プリマの括りでいくと、全国1,500ある市町村に1棟ずつ建てたい。北海道沖縄入れると1,700棟が目標です。
これは、入居者が転居しなければならなくなった時に、どこに移ってもプリマに住める環境、美しい街並みがあるということです。

そして、現在の単身女性ターゲットから、ファミリー層へと広げること。今のところ夫婦2人暮らしのタイプのみなので、子育てのできる間取りなど、今後は様々なタイプのプリマを充実させていきたいと思います。

新賃貸について

今の賃貸経営は、あまりにも税金対策に主眼が置かれすぎています。それは、自分たちのことだけしか考えず、入居者には目が向けられていないということ。
新賃貸では、オーナーさんが賃貸に事業として、経営者として取り組むことが必要です。
供給過剰で間違いなく空室率は増えていく中で、この先、建物自体を長くもたせたり、事業として継続したりということが大切になっていきます。
税制も変わります。先祖の土地を生かしていくには、単に税金対策を行なうというのでなく、事業としてしっかり考えることが大事ですね。

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