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ドラゴンソリューションカフェFile002. フィルとティモシーの横濱アパートメント物語019


ドラゴンソリューションカフェFile002

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ホワイトボードにそれぞれが描いた似顔絵が貼られた

「さてそろそろ似顔絵をこっちのホワイトボードに貼ってくれるかな」

ファシリテーターのドラゴンが言った。

みんながそれぞれ自分が書いた左側の人の似顔絵をホワイトボードに貼った。

「さて、ここに貼られた似顔絵を見ながら、簡単に自己紹介してもらおうかね。似顔絵は勝手に私が選びます」

「さぁ、まず最初はこの人」

指されたのはトムだった

「えっ、、、俺からかよ」

トムはびっくりしながら彼らしい言葉使いで言った。

「そうだよ、君がトップバッターだ」

とトムは頭をかきながら

「参ったな…

皆さんこんにちはトムと言います。

私はドラゴンに誘いを受けたフィルの保育園からの幼なじみです。」

そう言いながらトムは、フィルの方に目をやった。

「フィルが一人で来るのが嫌なので、一緒に来てというので来てやったんです」

フィルがそれは無しだよという真顔をして、鼻の上に人差し指を立ててシーッのポーズをした。

「はははっ、フィルはひとりで来れない臆病者ってことか?」

ドラゴンが茶化した。

「そんなことはありません」

フィルは口を尖らせて言った。

「仕事は車の修理工やってます。

みんな僕のところに変わった個性的な車を持ってきて、他では修理できないと言われたことを俺に頼みにくるんだ」

「ほう、車ね、トムは車がすきなのか?」

「ええ、誰よりも車がすきなので、この個性的な車マニヤの人たちの気持ちが痛いように分かるんです。

ですからおやじの時とは少し事業形態は変わりましたが、二代目の修理工場の跡取り息子です」

「ほぉ、もうお父さんの跡を継いでいるんだね」

「はい。そうですが、最近になってオヤジが仕事だけでなく不動産もそろそろおまえがやれと無茶なことをまた言い出した。

そこで、幼なじみのフィルに相談したら

フィルもそんな事をお父さんから言われたようで、

それてばドラゴンのイベントに一緒に行こうと誘われた、

私はオマケです」

「はははっ

トムはオマケか…

全然OKだよ。

ようこそドラゴンソリューションカフェに…」

「ところでトム、お父さんから不動産も継げと言われたようだけどその物件はどんな物件なんだい?」

「よくぞ、聞いてくれたドラゴン

駅からはかなり遠い、インターのそばにあるボロアパート

20世帯あるんだけれど、もう半分以上空いているんだ」

トムは厄介な物件だと言いたげにドラゴンに言った

「それは大変だな、ということは君もアパートメントの次世代オーナーってことだな」

「いやいや、そんな大袈裟なものでは無いですよ」

トムは次世代オーナーなんて言われたもので照れ笑いをした。

「うんうん

トムの事はよく分かったよ

鼻っ柱の強い元気な青年だな

ところで歳はいくつかね。

あっ次からの人は歳もいってね。

女性の参加者は自分で勝手に歳を決めてOKです」

とドラゴンが大笑いをした。

「俺は今年で33歳です」

トムが言った

「おー、そろそろ資産継承、事業継承の頃だなトム

よし、次の似顔絵はおまえさんに選んでもらおう」

「えっ俺が選ぶの…」

「そうじゃ」

「う〜ん、じゃこの人」

トムはポストイットの似顔絵のひとりを指差した。

ロキシーのソリューションミーティングは

こんなカタチで始まるのだった。