ドラゴンソリューションカフェFile03 コーヒーショップとアパートメントのダブル経営
コーヒーショップとアパートメントのダブル経営をしているベテラン女性オーナーのリンダ登場
トムがホワイトボードから指名したのはリンダだった。
ティファニーはブルーズボトルカフェのマダムだとすぐに気づいた。
『えっ、わたし…
普通は若い女の子にすぐ行くのにね
トムって言ったかい
君は変わった子だね』
指名された事に驚くのと、
トムという若者が個性的で面白い子だな
と思う気持ちからリンダが
いたずら小僧でも見るようにトムに言った。
そして、自分の事を話し始めた。
「ドラゴンとはもう何年になるかね
1979年に私が一大決心して、ニューヨークに旅立った頃からかな」
ドラゴンが優しくうなずいた
「それからしばらくして、80年代の最後の頃、
タイガーもニューヨークに来たんだよね」
タイガーも微笑んだ
「私たちの愛する横濱に似た街、ニューヨーク市の
ブルックリンという港町に私は90年代に移り住み
その街で3人が会うたびよく将来の夢を語ったもんだった」
私はブルースに魅了されて、ピアノを弾きまくっていた頃だった」
タイガー・リンダそして、ドラゴンたちは
今は時間にもお金にも
自由だが、その頃はそれぞれ未来を
模索する若者だった。
この話は『横濱×ブルックリン・アパートメント物語』としていずれご紹介する事にしよう。
「そして、母親の介護のためにニューヨークから横濱に帰ってくる事になってね。
この時に女性専用アパートメント『PRIMA』を建てたい
と思ってドラゴンに企画してもらったんだ。
おかげさまでずっと満室経営です。
最近では母が生きてる頃建てた、もう一軒の古いアパートメント
の建替をドラゴンに相談しているところ」
「そして、この街アンティパトリスの坂の上で
ブルーズボトルカフェを経営してます
私の淹れるコーヒーはブルックリンスタイル
とても美味しいのよ」
リンダは話を終わらせようとしたが
「あっ
歳だったね…
まぁ、ドラゴンとタイガーと同級生ってとこかな
みんな1958年生まれだよ。
後は逆算しておくれ」
1958年生まれの3人が顔を見合わせて微笑んだ。
良い歳の取り方をしている3人の共通点はニューヨークと音楽だった。
「じゃあ、私から次の人を指名するわね。
それではこの人がいいかな」
魔女ロキシーのソリューションミーティングはこうして続いていくのだった。
YOSORO